エコキュート水漏れの対処方法と原因。水漏れが疑われる不調や故障を防ぐ点検方法も紹介

エコキュート水漏れの対処方法と原因。水漏れが疑われる不調や故障を防ぐ点検方法も紹介

お役立ちコラム
2023.7.20 更新
エコキュート水漏れの対処方法と原因、故障を防ぐお手入れや点検

エコキュートの周辺が濡れているのを発見したら、結露の場合を除いて、対処が必要です。そして、外部には見えていないけれど、エコキュートの内部で進行する「水漏れに繋がる不調」もあります。この記事では、こうした「エコキュートの水漏れ」について、対処方法と原因を解説していきます。さらに、修理代の相場や、故障を防ぐための「普段のお手入れと点検のポイント」もお伝えします。

この記事を監修したエコキュートの専門家

キンキュートー 日向 準(ひむかいじゅん) 給水装置工事主任技術者(第 267069 号)
第二種電気工事士(東京都 第 209331 号)

株式会社RSXの「キンキュートー」で、エコキュートの修理・交換工事を担当。ブログでエコキュートに関する様々な疑問とその解決方法を、国家資格を持ったプロとして詳しく解説。

「キンキュートー」保有資格

エコキュート水漏れの見極めは、常に濡れているか、時間とともに乾くか

エコキュート水漏れの見極めは、常に濡れているか、時間とともに乾くか

エコキュートのトラブルで多いのが、水漏れ。エコキュートの周りで水漏れを発見した場合、対処が必要なケースと不要なケースがあります。

見極め方としては、常に濡れている場合は何らかの不具合が起きている可能性があり、対処が必要です。時間とともに乾く場合は、結露や排水によるものなので、対処の必要はありません。

室外機の周辺が常に濡れている場合は、配管に不具合の可能性

室外機の周辺が常に濡れている場合は、不具合が起きている可能性があり、対処が必要です。詳しくは、第二章以降で解説していきます。

こうしたケースは、修理をするまで水漏れが止まりません。水道代が無駄にかかったり、エコキュートの使用に支障がでたり、他の箇所まで水に濡れて故障してしまうなど、二次的なトラブルも起きてしまいます。ですので、早めの対処が肝心です。

時間とともに乾いてなくなる水漏れは、不具合ではない

「見つけたときは水漏れしていたけれど、後で見たら消えていた」など、時間とともに乾いてなくなる水漏れは、不具合ではありません。

「一時的に濡れている」症状としては、「ヒートポンプの結露水」や「貯湯タンクの(通常)排水)」などがあります。

ヒートポンプからの結露水であれば、故障ではない

ヒートポンプユニット下部が水漏れしている場合、多くは結露によるものです。エコキュートの沸き上げ時は、後ろにある空気熱交換器の温度が低くなり、湿気を含んだ空気に触れて、結露がおきます。

ただし、その結露水の排水処理の不具合で水が溢れることは考えられます。たとえば、集合住宅などの場合は、階下に影響が及ばないかなど注意が必要です。その場合は、ドレンホースの交換や、内部のホコリを掃除して詰まりを解消するなど、専門業者に依頼をして、処置してもらいましょう。

貯湯タンクのホースからの水が漏れるのは、故障ではない

貯湯タンクのホースから、ポタポタと水が漏れているように見えるのは、故障ではなく排水です。貯湯タンクの中では、常温の水が沸き上げによって高温のお湯になる際に体積が大きくなります。その際、中で溢れた分の水は、膨張水として排出されます。

このような通常の排水は故障ではないので心配ないですが、そうでない症状の場合、故障が疑われるので注意が必要です。 

長期未使用で、貯湯タンクの水抜き栓から水漏れした場合も、故障ではない

水漏れしているが故障ではないケースとして、上記のような一時的な水漏れ症状の他に、長い間、エコキュートを使わないときの水漏れというケースもあります。

久しぶりに使ってみたら、貯湯タンクの水抜き栓から水漏れが起きることがありますが、これは、ヒートポンプを作動させる際、内部の水を減らして減圧を行うことによるもので、お湯を使ってみて、普段と変わりないようであれば特に問題ありません

ただし、たとえば1ヶ月以上など長い間、エコキュートを使わないときは、事前に水抜きが必要です。とくに寒冷地や気温が低い状況では、配管内部の水が凍結し、故障を招くリスクがあります。 配管内を清潔に保つためにも必要です。

対処が必要なエコキュートの水漏れの事例

対処が必要なエコキュートの水漏れの事例

対処が必要な水漏れの事例と、水漏れに繋がる不調を、症状別にご紹介していきます。

エコキュートの内部部品の経年劣化による水漏れ

ヒートポンプや貯湯タンクの内部部品が劣化することにより、水漏れが発生することがあります。

ヒートポンプの内部部品の劣化による水漏れ

詰まりなど、配管に不具合がないのに、ヒートポンプが水で濡れている場合は、内部部品が劣化している可能性が高いです。一般的に、エコキュートの寿命は10年といわれていますので、それぐらい使っていると、中の部品も痛んできます。

貯湯タンクの内部部品の劣化による水漏れ

貯湯タンクの「逃し弁」が閉まっている状態でも水漏れが止まらない場合は、内部の部品の劣化の可能性が高く、交換が必要です。交換周期を参考にして、業者に交換を依頼するなど、対処するのがいいでしょう。

エコキュートメーカー各社の交換依頼窓口

エコキュートメーカー各社のホームページには、修理費用の目安や、消耗品の交換について案内がありますので、参考にしてみましょう。

メーカー名 問い合わせ先
三菱電機 修理料金の目安
パナソニック エコキュート修理診断
日立 修理料金の目安一覧
コロナ サポート・お問い合わせ
ダイキン 消耗部品の交換は
東芝 お客様サポート

エコキュートの各配管からの水漏れの原因と症状

エコキュートの各配管からの水漏れの原因と症状

エコキュートには、「給水配管」「給湯配管」「ヒートポンプ配管」「ふろ配管」の4つの配管があります。

給水配管の水漏れリスクや症状

水をシャワーや蛇口まで届ける配管です。水を供給するときに使い、お湯を利用するときには使われません。別の機器とも共有するものです。

なお、エコキュートの故障ではありませんが、地震などにより、給水配管がヒビ割れる可能性などは、注意しておきましょう。

給湯配管の水漏れリスクや症状

お湯を運ぶ配管です。貯湯タンクと、シャワーや浴槽、キッチンなどをつなぎます。高温のお湯が流れるため、耐熱性の素材が使用されることが多いです。

ヒートポンプ配管の水漏れリスクや症状

ヒートポンプ配管は、ヒートポンプと貯湯タンクをつなぐ配管です。貯湯ユニットから水を送る配管と、貯湯ユニットに温めたお湯を送る2本で構成されています。たいてい敷地の外に設置されているため、日光が当たるなど、劣化が進みやすい環境なので、水漏れも一番多く起きます。

劣化が進みやすい箇所なので、エコキュートを使用してから5年以上経過している場合は、配管の劣化を疑ってみましょう。

また、地震等により、無理な力が加わり配管が曲がると、割れが生じて水漏れが発生することもあります。

ふろ配管の水漏れリスクや症状

フルオートタイプ専用の配管です。追い焚きや自動保温に使われ、貯湯タンクと浴槽の循環口をつなぎます。浴槽に貯めたお湯を回収して、再び浴槽に戻します。

配管内をお湯が行き来するため、皮脂や入浴剤を使った場合は成分の残りなど、汚れが付きやすい配管といえます。

パッキンの摩耗による水漏れ

機器と配管を接続する箇所に使われるパッキンは消耗品であるため、経年により摩耗が進むと、接続箇所から水漏れを起こすことがあります。

エコキュートを使用してから5年以上が経過している場合は、摩耗を疑ってみましょう。ゴムパッキンが硬化してヒビ割れるケースもあります。

配管の凍結による水漏れ

気温が極端に低い状況も注意が必要です。配管内で水が凝固する際に水圧が変化して、配管が破裂したり、変形して、水漏れを起こす可能性があります。

こうした配管の凍結は、外気温の目安は0℃前後といわれており、寒冷地に限るわけではありません。対処としては、自然に解凍するのを待つことが推奨されます。

凍結防止について詳しく知りたい方は、こちらの記事で紹介しておりますので、ご覧になってみてください。

エコキュートの最適な凍結防止法とメーカー別対処方法

配管の施工不良による水漏れ

エコキュートの配管接続部の締め込みは、弱すぎても、強すぎても、水漏れに繋がります。適切な状態にしておきましょう。

エコキュートの設置場所移動に伴う水漏れ

エコキュートを自分で移動させるなどして、ヒートポンプと貯湯タンクのホースが外れたり、他にも繋ぎ目にズレが生じるなどして、水漏れにつながるケースがあります。エコキュートを動かしたいときは、自分では行わず、専門業者に依頼しましょう

エコキュートの水漏れが疑われる不調

エコキュートの水漏れが疑われる不調

普段使っていて、こんな不調が出たら水漏れを疑ってみましょう。

お湯が出なくなる

水を出し始めたときに冷たいままなのは問題ありませんが、いつまでたってもお湯にならない場合は、給湯配管の不具合が疑われます。

水漏れにより配管内で水の量が多くなり、蛇口から出るはずのお湯の温度が不安定になるため、こうした症状が起きます。

使っている途中にお湯が水に戻る

お湯を使っているのに、途中から水に変わってしまう場合も、水漏れを起こしている可能性があります。

特にヒートポンプ配管は、90〜95度といわれる極めて高温のお湯が、日々配管の中を行き来しているので、痛みやすい状況であるといえます。

沸き上げをおこなっても残湯のメモリが増えない

沸き上げしているのに、リモコンの「残湯メモリ」が増えないときは、配管や貯湯タンクから水漏れしている可能性があります。

モニターに「お湯がなくなった」と表示される

いつもよりたくさんお湯を使ったわけではないのに、モニターに「お湯がなくなりました」という表示が出たり、早い時間帯から表示される場合は、水漏れの可能性が高いです。

リモコンに「エラーコード」が表示される

リモコン上に機器本体からの漏水をお知らせする「エラーコードが表示されているときは、水漏れしている可能性があります。

〈エコキュートメーカーのエラーコード一覧〉

メーカー エラーコード 内容
三菱電機 F08 漏水検知
パナソニック F17 漏水検知
日立 Er99 タンク内漏水検知
コロナ E37 漏水検知
ダイキン E47 貯湯タンク不具合
東芝 E:8

水道代や電気代が急に高くなった

いつもと同じ使い方としているのに、水道代や電気代が急に上がったときは、エコキュートの水漏れも原因の一つとして、疑ってみましょう。

エコキュートが水漏れしたときの応急処置

エコキュートが水漏れしたときの応急処置

エコキュートの室外機や配管の水漏れは、早めの対処が好ましいです。発見した際は、専門業者への修理依頼と併せて、応急処置をしておきましょう。

エコキュートの水漏れに気づいたら運転停止する

エコキュートの運転を停止する、代表的な方法をご紹介します。

  • エコキュートのリモコンで電源をオフにする
  • 本体内部のブレーカーを落とす
  • コンセントを引き抜く

上記のいずれかの操作で、運転を停止することができます。機種にもよりますので、万一のときに慌てなくてすむよう、事前にお住まいのエコキュートの取り扱い説明書で、手順を確認しておきましょう。

止水栓を止める、という方法もありますが、その場合は、エコキュートだけでなく、手洗いやトイレなど、家中のすべての水が使えない状態となります。

専門業者に連絡する

水漏れが起きた際は、自分で直そうとせず、すみやかに専門業者に依頼しましょう。専門的な内容ですので、プロにお任せするのが安心です。

エコキュートの水漏れ修理費用の相場

エコキュートの水漏れ修理費用の相場

もしも水漏れで修理が必要になった場合に、気になるのが、修理費用。相場は一般的にどのくらいかかるものなのでしょうか?

エコキュート水漏れの修理費用は、水漏れ箇所や症状、交換部品によって異なる

エコキュートの修理費用は、どの場所で水漏れしているのか、どんな症状か、どんな部品交換が必要かによって、変わってきます

パーツ交換で済むようなものであれば数万円、高くても10万円程度のことが多いですが、ヒートポンプや貯湯タンクを修理するとなると数十万円かかります。

エコキュートの水漏れ修理費用の相場

エコキュート水漏れの修理費用は、数万円から数十万円と幅広いです。

  • 部品交換:1万円〜10万円
  • 配管のみ:1万円〜2万円
  • 基盤全体:10万円前前後
  • ヒートポンプの修理:10万円〜25万円
  • 貯湯タンクの修理:30万円前後
  • 機器全体の交換:本体代金+10万円〜15万円

簡易的なものから、本格的な修理まで、費用にはかなりの幅がありますね。30万円を超えるような場合は、新品のエコキュートに丸ごと交換できるぐらいの金額です。

エコキュートの使用歴が、一般的にエコキュートの寿命と言われいてる10年に近い場合は、交換を検討するのも、選択肢の一つです。しばらくして、結局買い替えることになってしまったら、倍に近い費用がかかることになります。

エコキュートの交換が気になるときは「キンキュートー」にぜひ、お問い合わせください!各種メーカーの人気機種、最新機種も豊富に取り揃えております。

エコキュートメーカー各社の修理費用の目安

エコキュートメーカー各社の「修理費用の目安」一覧です。

メーカー 修理費用の目安
三菱電機 修理料金の目安
パナソニック 長期安心修理サービス
日立 修理料金の目安一覧
ダイキン 製品別の修理目安金額

エコキュート水漏れ修理の依頼先は、メーカーや販売元、専門業者

エコキュートが水漏れした際の修理の依頼先には、「メーカー、販売元、専門業者」などがあります。

エコキュート水漏れ修理の依頼先の選び方

まずは「保書期間内か、保証期間外か」を確認しましょう。

保証期間内であれば、メーカーで無償で部品交換できる

保証期間内であれば、無償で部品交換できるケースが多いです。保証書の内容を確認して、メーカーに連絡してみましょう。なお、メーカーが推奨していない使い方をした場合や、自然災害による故障の場合は、保証されないことがあります。

メーカーへの依頼には、「製造元なので機種に対する知識が豊富だったり、安心感がある」というメリットがあります。一方で、「保証期間外だと費用が割高になりやすい、対応時間が限定されている」などのデメリットもあります。

保証期間外であれば、専門業者へ依頼する

保証期間外であれば、専門業者への依頼を検討しましょう。ただし、専門業者に依頼する際は、メーカー保証は使えません。

対応時間が柔軟だったり、キャンペーン期間に当たれば、割引など適用してもらえ、メーカーに依頼するのに比べて、コストを抑えることができます

また、故障の症状がよくわからないということであれば、エコキュートの専門性が高い修理業者を探すのがおすすめです。ネットで「エコキュート 水漏れ 修理」などと検索すると、多くの業者がヒットするかと思います。

たくさん見つかりますが、残念なことに悪質な業者も存在しますので、注意が必要です。

多くの業者が存在する中で、よい会社には、以下の特徴があります。

  • 読みやすく、整理して情報を伝えている
  • 料金体系がわかりやすい
  • 事前見積もり
  • 対応エリア内(お住まいの地域に対応している)
  • 対応が早い
  • 実績が豊富
  • 質問や気になることを尋ねやすい

依頼先を探す際に、参考にしてみてください。

エコキュートの水漏れ故障を防ぐには、日常のお手入れや点検を行う

エコキュートの水漏れ故障を防ぐには、日常のお手入れや点検を行う

エコキュートの故障を防ぎ、長持ちさせるための、「お手入れや点検のポイント」をご紹介します。

年に数回の点検を実施しながら使用する

エコキュートの「お手入れや点検のポイント」には、日常的なものと定期的なものがあります。

日常的な確認

沈殿物や詰まりは、配管やフィルターの不具合につながります。お掃除が「したつもり」になっておらず、「汚れはきちんと落とせているか、残っていないか」確認を行いましょう。

定期的な確認

配管の劣化や水漏れチェック、タンク内の掃除は、数ヶ月から半年に1回程度の割合で、定期的に実施しましょう。

お手入れや点検のポイント

エコキュートの故障を防ぎ、長持ちさせるための、「お手入れや点検のポイント」を一覧にまとめました。「まめな掃除、点検、正しい使い方」が、面倒なようでも、エコキュートの故障を防ぐ、一番の近道かもしれません。

内容 頻度 原因
風呂のフィルター掃除 週に1回 浴槽ないの汚れの堆積
逃し弁点検 月に1回
配管接続部の点検 年に2〜3回 経年劣化
漏電遮断機の点検 年に2〜3回
貯湯タンクの水抜き 年に2〜3回 水垢、不純物の沈殿
ヒートポンプユニットの水抜き(空気抜き) 年に2〜3回
配管清掃(洗浄剤使用) 半年に1回 日常取りきれない汚れ
凍結防止確認 適宜 気温の低下
リモコン 気づいたときに 指の汚れ、入浴剤など

いずれも大事な点検箇所なので、手順が不明なときは、ご自宅にあるエコキュートの取り扱い説明書で確認しておきましょう。

なお、水抜きについては、【エコキュート】水抜きの正しいやり方 - 水抜きをしたことがない人でも安全な方法にて詳細解説しておりますので、よろしければご覧ください。

キンキュートー

エコキュートが故障して、修理を考えている場合、ある程度の使用年数(10年程度)であれば、買い替えを検討するのも、選択肢の一つです。

当社がご用意している交換用エコキュートは、すべて最新・直近モデル。工事費・出張費・撤去費込みで370リットルのエコキュート交換が378,000円から!

最終見積もり後の追加請求は一切なし。国の補助金申請の代行も承っております。

また「見積もり依頼の前に、エコキュート交換についていろいろ相談したい」「どんなエコキュートを選べばいいのかわからない」といったご相談ももちろん可能です。

エコキュート交換に関する様々な疑問や不安な点がございましたら、お気軽にキンキュートーまでお問い合わせください。

エコキュートの基礎知識一覧
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