マンションなど集合住宅でのエコキュート交換・設置のポイントは?コツや注意点を解説
エコキュートは、一戸建てだけでなく、マンションでも使用可能です。
マンションなど集合住宅の場合は、一戸建てのように自由な対応ができませんので、事前に管理会社へ確認を行います。
搬出・搬入・機器の設置方法の違い、機種の選び方など、マンション等でのエコキュート交換・設置には、いくつかポイントがあります。
この記事では、
「マンション等のエコキュート交換工事を検討している方」や
「マンション等にエコキュート設置したいと考えている方」に向けて、
- 交換工事や新規設置の前にやること
- 交換工事や新規設置の流れ
- 交換工事や新規設置費用の相場
- 集合住宅に適した機種の選び方
- メーカーおすすめの機種
について、解説いたします。
この記事が、マンション等でのエコキュート交換・設置のお悩み解消に役立つことができれば、嬉しく思います。
それでは、さっそくはじめてまいりましょう!
この記事を監修したエコキュートの専門家
キンキュートー
日向 準(ひむかいじゅん)
給水装置工事主任技術者(第 267069 号)
第二種電気工事士(東京都 第 209331 号)
株式会社RSXの「キンキュートー」で、エコキュートの修理・交換工事を担当。ブログでエコキュートに関する様々な疑問とその解決方法を、国家資格を持ったプロとして詳しく解説。
マンション等でエコキュート交換・設置を行う場合は、管理会社に連絡する
この記事では、マンションやアパート、テラスハウスやタウンハウスなど、集合住宅でのエコキュート交換・設置について、解説いたします。
なお、建築基準法では「集合住宅」という言葉ではなく、「共同住宅」あるいは「長屋住宅」という分類がなされています。
記事の中では、「共同住宅」が指すマンション、アパートや、「長屋住宅」に含まれるテラスハウスやタウンハウスをまとめた「総称」として、「集合住宅」と表現しております。
マンション等でのエコキュート交換・設置工事の注意点
マンション等、集合住宅でエコキュートの交換・設置は、管理会社への事前確認や、近隣へのご配慮を行った上で、進めていきましょう。
具体的な手順を、順番にご紹介していきます。
賃貸の場合も分譲の場合も、最初に、管理会社に確認を行う
マンション等、集合住宅でエコキュート交換・設置を行う場合、専有しているご自宅のスペースだけでなく、共有スペースに影響が及びます。
また、状況によっては、追加の工事が必要な場合があります。
一戸建ての場合のように、それらを自由に行うことはできません、
まずは、管理会社に「こうした工事が可能かどうか」を確認します。
賃貸であれば、所有者への確認も必要です。管理会社から連絡がいくのか、ご自身で対応が必要かも含めて、確認しておきましょう。
分譲の場合で、ご自身が所有者となっている場合でも、共有スペースを使うことになるので、管理会社への事前確認は必要です。
管理会社への確認事項
- エコキュートの交換や設置工事を行えるかどうか
- 必要に応じた追加工事を行えるかどうか
- 工事にあたる施工会社は指定されているか、自由に選べるか
- エレベーターや廊下など、共用スペースの使用は問題ないか
- エレベーターは養生可能か
- 設置箇所のコンクリートに、アンカーボルトを打ち直せるか
「アンカーボルト」とは、機器を固定させるため、設置面のコンクリートに打ち込むL字型のネジのことです。
エコキュートに交換に伴い、タンクサイズやメーカー、機種に変更があり、タンクの脚の位置が変わる場合は、打ち直しが必要なため、確認が必要となります。
タンクの搬出・搬入で、通過するルートおよび通過箇所の寸法を確認する
エコキュートは「ヒートポンプ、貯湯タンク、操作パネル」で構成され、「ヒートポンプと貯湯タンク」は、大型の住宅設備です。
機器の持ち運びに支障がないよう、「搬出および搬入をどういうルートにするか」見通しを立てて、その通過するルートの全ての寸法(縦幅・横幅)を事前に確認しましょう。
- マンションのエントランス
- マンションの廊下、階段、エレベーター
- ご自宅マンションの玄関
- ご自宅内の扉や通り口
- ベランダのサッシ
- ベランダの広さ
一般的なエコキュートのサイズ
エコキュートのサイズは、一般的に
- 貯湯タンク:高さ180㎝、幅60㎝、奥行70㎝
- ヒートポンプ:高さ70㎝、幅50㎝、奥行30㎝
ほどです。
貯湯タンクが大型だと、幅と奥行に、さらにプラス10㎝ほど必要です。
例えるなら、エアコンの室外機に似た外観の「ヒートポンプ」と、大型冷蔵庫並の「貯湯タンク」を、移動・設置するようなイメージです。
その他の注意点
マンション等、集合住宅でエコキュートを使用する場合、貯湯タンクは室内かベランダに設置します。
その点を考慮して、機種選びや管理会社、施工会社との準備を進めましょう。
また、搬出と搬入のために、玄関からベランダまで室内を通過します。
傷ついたら危ないものがないかを確認するとともに、当日は、それらを片付けておきましょう。
近隣へのご配慮も必要です。
設置当日の工事でご迷惑がかからないか、また、設置後に、ヒートポンプの騒音問題でもめないよう、管理会社に相談し、進めていきましょう。
- 貯湯タンクは室内かべランダ設置となる
- 貯湯タンクの搬出入のため、室内を通る
- 近隣へのご配慮(事前に管理会社に相談)
マンション等でのエコキュート交換・設置の流れや費用の相場
ここからは、実際に、マンション等の集合住宅でエコキュート交換・設置工事を行う場合の流れをご紹介します。
マンション等集合住宅でのエコキュート交換・設置に対応している施工会社を選ぶ
マンション等集合住宅の場合、対応していない施工会社もあります。
搬出・搬入の通路が狭い、アンカーボルトが打てない、配管がマンションごとに異なる点などを、懸念する場合があるからです。
施工会社探しをするときは、その会社の実績を確認したり、問い合わせしてみて、対応可能な会社に依頼しましょう。
交換・設置工事前に、施工会社と打ち合わせを行う
エコキュートの交換・設置工事は、施工会社が事前に下見を行い、見積もりを作成します。
下見の際は、
- 搬出・搬入のルート確認
- 設置場所・施工方法
については特に念入りに確認しておきましょう。
また、現在の設置場所(ベランダ)の状況も共有しておきましょう。
エアコンの室外機がすでにあり、新たに加わるエコキュートのヒートポンプと上下2台で設置する場合などは、室外ユニットの準備も必要になるかもしれません。
他にも、
- エレベーターを使うのか、低層マンションのため階段での移動になるのか
- 当日のスタッフ人数や所要時間の見込み
なども併せて確認をしましょう。
エコキュート交換・設置工事の流れ
搬出・搬入経路の整備(エレベーターの養生など)
↓
交換の場合、
貯湯タンクの水抜き(〜1時間程度)、ベランダや室内からの古いエコキュートの運び出し
↓
設置面や配管など土台の整備
↓
新しいエコキュートの搬入
↓
設置(ヒートポンプ、貯湯タンク、操作パネル)
配管、配線の繋ぎ合わせ
↓
脚部カバーや操作パネルの取り付け
↓
撤収作業・片付け
↓
終了
新規にエコキュートを設置する場合は、電力会社に連絡する
ガス給湯器からエコキュートに変更する、電気温水器からエコキュートに変えるなど、新しくエコキュートを使用する場合は、電力プランを切り替えます。
エコキュートは深夜電力を活用する給湯器で、主に、夜間に作動してお湯をつくります。
エコキュートを使う場合は、「深夜の電気料金が割安、日中が割高」な、エコキュート専用の電力プランを利用します。
忘れず、電力会社へも連絡しましょう。
一般的なエコキュート交換工事の手順は、下記記事でも詳細解説しております。
【エコキュート交換の方法】どんな手順?DIYは危険?工事には専門知識と資格が必要
マンション等、集合住宅でのエコキュート交換・設置費用の相場
エコキュート交換・設置の「工事だけ」の費用は、一般に「10〜20万円」、工事にかかる時間は半日(4〜7時間)程度といわれます。
これは標準的なケースのため、
- 特別の事情がある
- 配管など土台のための整備が必要
- マンション等のため、通常よりも手間や時間がかかる
など、個別の事情があって付随工事が増える場合は、金額も時間もアップします。
ただ、マンション等の場合「通常よりも難しい」とされることが多いですが、「小型の貯湯タンクを室内設置する形で、通常より簡潔に工事が終わる」場合もあり、ケースバイケースといえます。
また、エコキュート本体の購入は別で、工事だけを単体で業者に依頼することは少ないです。
多くの場合、本体購入も込みで、交換・設置全体を依頼します。
その場合、本体・撤去・廃棄・処分込みで、エコキュート交換費用の相場は30〜80万円程度とされています。
マンション等でのエコキュートの選び方
集合住宅に適したエコキュートの機種の選び方
集合住宅でエコキュートを使用する場合は、全ての機種が使えるわけではなく、条件が課せられている場合があります。
その条件や内容は、物件ごとに異なるので一概にはいえませんが、設置場所などに、限定的な条件があります。
しかし、一方で、メーカーのほうでも、集合住宅を想定したタイプや、コンパクト化したエコキュートを発売しているので、そうした機種から選択すれば、エコキュートを使用できます。
メーカーにより「屋内設置、コンパクトタイプ、集合住宅用、狭小スペース用」など、色々な表現がされています。
エコキュートメーカー各社から、集合住宅を想定した便利な機種が発売されているので、ご紹介します。
メーカーおすすめ集合住宅向けエコキュート:三菱電機
狭い設置スペース・集合住宅にも エコキュート ライト/コンパクト エコキュート
タンク容量:180L(1〜4人様)
エコキュート ライト<給湯専用>
システム形名 Aシリーズ:一般地向けSRT-N184D/寒冷地向けSRT-NK184D
- シンプルな給湯専用
- 快適な高圧給湯力
- 集合住宅向け
ワンルームアパート、マンション・単身寮・福祉施設向けの給湯専用エコキュートで、貯湯タンクをメーターボックス内に納め、ヒートポンプのみをベランダに設置します。
メーカーおすすめ集合住宅向けエコキュート:パナソニック
対応機種:[対応機種:JP、J、N、S、NS、FP、F、Lシリーズ]
- 狭い敷地でも設置しやすいコンパクト設計
- 集合住宅であればメーターボックス内に収納
メーカーおすすめ集合住宅向けエコキュート:コロナ
1缶式 185L/300L/370L
フルオート・追いだき
一般地向け(−10°C対応)
- 集合住宅のメーターボックスを利用した設置が可能
- ヒートポンプと貯湯タンク間は最長25mで柔軟な設置が可能
キンキュートー
この記事では、
- 交換工事や新規設置の前にやること
- 交換工事や新規設置の流れ
- 交換工事や新規設置費用の相場
- 集合住宅に適した機種の選び方
- メーカーおすすめの機種
など、マンション等のエコキュート交換・設置工事の流れについてご紹介しました。
キンキュートーは、エコキュート交換の専門会社。
一般的なエコキュート交換工事の他にも、個別の事情に対応できるようオプションメニューがございます。
メールやお電話で状況を伺いお見積もりを作成、または、ご自宅に伺い現地見積もりも対応可能です。お見積もり後の追加請求は、ありません。
明朗会計、お客様本意、手厚い保証をモットーに、工事費・出張費・撤去費・廃棄費すべて込みの378,000円から、エコキュートの交換を承っております。
各種メーカーの人気機種や最新機種まで、在庫も豊富にございますので、スピーディーに対応いたします。
無料の10年保証をご用意し、購入後・設置工事後のトラブルにもしっかりと対応いたします。
365日年中無休、24時間メール受付・7時〜22時お電話受付しております。
エコキュート交換をご検討中の方は、どうぞお気軽にご相談ください。